悩み 49

見た目がいいと、中身までよく見えるのか

ハロー効果。しかも、影響を受けたことに本人が気づけません。

結論から言うと

ある一点の印象がよいと、無関係な他の面までよく見えてしまう効果です。重要なのは向きが一方通行でないことで、態度が温かいと外見の評価まで上がります。しかも本人はその影響を自覚できません。

恋愛工学の答え

「見た目に全振りしろ。」

外見への投資を最優先する運用です。この効果を根拠として引きます。

研究の答え

ある側面の評価が、無関係な他の側面の評価に波及し、本人はそれに気づかない。

同じ講師が温かくふるまう映像と、冷たくふるまう映像を用意した実験があります。見せたあと、外見・しぐさ・話し方を評価してもらいました。

温かい講師を見た人は、外見やしぐさまで好意的に評価しました。ここまでは想像がつきます。

重要なのはその次です。参加者は、自分の評価がそこに影響されたことに気づいていませんでした。影響を指摘されても認めませんでした。

そして向きに注意してください。この実験で動いたのは「態度がよい → 外見の評価が上がる」という向きです。外見が中身の評価を上げる向きだけの話ではありません。

出典:Nisbett & Wilson (1977)

研究の中身

Nisbett, R. E., & Wilson, T. D. (1977). The halo effect: Evidence for unconscious alteration of judgments. Journal of Personality and Social Psychology, 35(4), 250–256.
何をしたか
同じ講師が温かくふるまう映像と冷たくふるまう映像を見せ、外見・しぐさ・話し方の評価がどう変わるかを調べた。
何が分かったか
温かい講師を見た人は、外見やしぐさまで好意的に評価した。参加者は自分の評価がそこに影響されたことに気づかず、指摘されても認めなかった。
どのくらいの強さか
効果の存在に加えて、影響を自覚できないことまで示している点が要点。

議論されている点

ハロー効果という言葉自体は1920年代の人事評価研究に遡ります。効果そのものは繰り返し確認されており、ここは争いがありません。

注意が要るのは向きです。この実験で動いたのは「態度が温かい → 外見の評価が上がる」という向きでした。外見が中身の評価を上げる向きだけを取り出して根拠にすると、この研究が示したことの半分を落とすことになります。

使っている理論

  • ハロー効果(社会心理学 / 対人知覚)— ある一点の印象がよいと、無関係な他の面までよく見えてしまう効果。
  • 身体的魅力(社会心理学 / 対人魅力の古典)— 初対面に近い場面では、身体的魅力が「また会いたい」をもっともよく予測する。
  • 短時間観察(社会心理学 / 対人知覚)— 5分以下、短ければ30秒程度の観察でも、他者についての判断はかなり当たる。

参照している研究

恋愛の俗説を、心理学の原典まで遡って確かめています。
根拠の強さを書けない主張は、このサイトでは扱いません。