新奇な活動と関係の質
実験+現地調査・2000年・JPSP
この研究は何をしたか
カップルに、目新しく刺激的な活動と、快いが平凡な活動をしてもらい、その後の関係の質を比べた。実験と現地調査の両方。
何が分かったか
目新しく刺激的な活動を共有した条件で、関係の質の評価が上がった。単に楽しい活動では同じ効果は出なかった。
読むときの注意
測ったのは活動直後の評価。長期的な効果や、刺激に慣れた後どうなるかは別問題。
この研究が根拠になっている悩み(4件)
- マンネリは避けられないのか 強い
目新しく刺激的な活動を共有すると、関係の質の評価が上がる。単に快いだけの活動では同じ効果が出ない。 - 「一心同体」は良いことなのか そこそこ
相手を自分の一部として取り込んでいる度合いが、親密さをよく捉える。ただし取り込みが常に良いとは限らない。 - 恋は3年で冷めるのか 弱い
「3年」という区切りに実証はない。情熱的な愛は平均的に下がるが、長期でも保っている人がいる。 - 元彼が忘れられないのは、なぜか そこそこ
忘れられなさは自己概念の明確さの低下として測られ、回復はその回復として測られている。
関係する理論
- 自己拡張モデル(社会心理学 / 動機づけと親密性)
人は自己を拡張する(できることや視野を広げる)動機を持ち、親密な関係はその主要な手段になる。
同じ話題で参照している研究
- 離婚予測の交差検証問題(方法論批判・2001)
交差検証を行うと、精度と予測的中率が大きく低下する。報告されていた80〜90%台は、結果を知った後の当てはめによる部分が大きい。 - オンラインデーティングの検証(批判的レビュー・2012)
出会いの数を増やす点は明確な利点。一方、事前のプロフィール情報から相性を予測できるという主張には、支持する証拠が乏しい。 - 別れの予測因のメタ分析(メタ分析・2010)
もっとも強く予測したのはコミットメント・愛情・関係への適応といった内側の変数。人口統計的な属性の予測力は弱かった。 - 長期の関係と情熱的な愛(メタ分析・2009)
執着の成分を除いた情熱的な愛は、長期の関係でも満足度と強く関連していた。執着の成分は長期では満足度と負に、短期では正に関連していた。 - 別れたあとの感情の経過と、元相手との接触(日誌法(28日)・2005)
愛情は直線的に減り、悲しみ・怒り・安堵は曲線的に変化した。元の相手と接触があると、愛情と悲しみの減り方が遅くなった。愛着スタイルと別れの衝撃が、出発点と変化の速さを予測した。 - 別れると自分の輪郭がぼやける(3研究(横断+縦断)・2010)
別れたあと、自己概念の中身が変わり、明確さが下がっていた。明確さの低下は、他の要因とは別に、別れの苦痛を予測した。
書誌情報
Aron, A., Norman, C. C., Aron, E. N., McKenna, C., & Heyman, R. E. (2000). Couples' shared participation in novel and arousing activities and experienced relationship quality. Journal of Personality and Social Psychology, 78(2), 273–284.