みんな、自分より上を狙っているのか
個人の感覚ではなく、行動ログから測った話です。
出会い系サービスの大規模な記録では、人は自分より望ましさの順位が高い相手に連絡する傾向があり、その差は平均して約25%上でした。順位差が大きいほど返信は来にくくなっていました。
恋愛工学の答え
順位を前提にした運用です。順位構造が存在するという観測そのものは一致します。
研究の答え
出会い系サービスのメッセージ記録を解析した研究があります。誰が誰に送り、誰から返信が来たか。その網の目から、望ましさの順位を推定しました。
結果として、人は自分より順位が高い相手に送る傾向がありました。差は平均して約25%上です。そして順位の差が大きいほど、返信は来にくくなっていました。
つまり、うまくいかない経験の一部は、個人の魅力や努力ではなく、全員が同じ方向に送っている構造から来ていることになります。
ただし言葉の中身に注意が必要です。ここでいう望ましさは、受け取った連絡の量から逆算した順位です。人としての価値ではありませんし、人柄や相性を測ったものでもありません。
研究の中身
議論されている点
ここでいう望ましさは、受け取った連絡の量から逆算した順位です。 人としての価値ではありませんし、人柄や相性を測ったものでもありません。言葉の強さに引きずられないことが重要です。
また米国4都市の異性間のやりとりに限られ、日本にそのまま当てはまるとは限りません。測られたのは連絡のやりとりであって、関係の続きやすさではありません。
使っている理論
参照している研究
- Aronson, E., & Mills, J. (1959). The effect of severity of initiation on liking for a group. Journal of Abnormal and Social Psychology, 59(2), 177–181.
- Walster, E., Aronson, V., Abrahams, D., & Rottmann, L. (1966). Importance of physical attractiveness in dating behavior. Journal of Personality and Social Psychology, 4(5), 508–516.
- Rosenfeld, M. J., Thomas, R. J., & Hausen, S. (2019). Disintermediating your friends: How online dating in the United States displaces other ways of meeting. Proceedings of the National Academy of Sciences, 116(36), 17753–17758.
- Bruch, E. E., & Newman, M. E. J. (2018). Aspirational pursuit of mates in online dating markets. Science Advances, 4(8), eaap9815.