類似性のメタ分析
メタ分析・2008年・Journal of Social and Personal Relationships
この研究は何をしたか
実験室・現場あわせて313研究・460の効果量を統合。「実際に似ていること」と「似ていると感じられること」を分け、関係の段階ごとに比べた。
何が分かったか
実際の類似性 r = .47、知覚された類似性 r = .39。ただし実際の類似性は既存の関係では有意にならず、知覚された類似性は全段階で効いた。
読むときの注意
「思わせればよい」を意味しない。意図的に演出した類似性が同じ効果を持つかは検証されていない。
この研究が根拠になっている悩み(4件)
- 会う回数を増やせば好かれるのか 強い
単純接触効果はしっかりしている。ただし上限があり、増やし続けると頭打ちか下降に転じる。退屈しやすい人には出にくい。 - モテは一本の序列で決まるのか 弱い
人が惹かれる理由は複数あって、1本の順位にまとめる根拠はない。 - 共通点が多いと惹かれるのか 強い
類似性は魅力を高める。ただし関係が始まった後に効いているのは、実際の共通点ではなく「似ていると感じられること」。 - 言葉づかいが揃うと、関係は続きやすいのか そこそこ
機能語の使い方の一致度が、関係の始まりと継続と関連する。
関係する理論
同じ話題で参照している研究
- 単純接触効果の原典(実験・1968)
接触の反復それ自体が好意を生む。理由づけや報酬を必要としない。 - 単純接触のメタ分析(メタ分析・1989)
効果量 r = .26。研究全体で、提示時間が短いほど効果が大きかった。意識できないほど短い(閾下の)提示のほうが、はっきり認識できる提示より効果がかなり強かった(Bornstein ら, 1990 の要約による)。 - 情動の二要因理論(実験・1962)
同じ興奮でも、それをどう解釈するかで感じる情動が変わる。吊り橋実験はこの理論の応用として設計された。 - 近接性と友人形成(現地調査・1950)
物理的な近さ(同じ階、階段の近く)が、友人関係の形成をよく予測した。 - 類似性と魅力(研究書・1971)
類似性-魅力効果を、対人魅力研究の中心的な現象として確立した。 - 身体的魅力の効果(実験・1966)
事前に測った性格や能力ではなく、身体的魅力がもっともよく予測した。
書誌情報
Montoya, R. M., Horton, R. S., & Kirchner, J. (2008). Is actual similarity necessary for attraction? A meta-analysis of actual and perceived similarity. Journal of Social and Personal Relationships, 25(6), 889–922.