単純接触効果の原典
実験・1968年・JPSP
この研究は何をしたか
刺激に繰り返し触れるだけで、その対象への好意度が上がることを示した。
何が分かったか
接触の反復それ自体が好意を生む。理由づけや報酬を必要としない。
読むときの注意
扱ったのは主に図形・単語・写真であり、生身の人間との反復接触への外挿は別問題。
この研究が根拠になっている悩み(2件)
- 会う回数を増やせば好かれるのか 強い
単純接触効果はしっかりしている。ただし上限があり、増やし続けると頭打ちか下降に転じる。退屈しやすい人には出にくい。 - モテは一本の序列で決まるのか 弱い
人が惹かれる理由は複数あって、1本の順位にまとめる根拠はない。
関係する理論
- 単純接触効果(社会心理学と認知心理学の境界 / 感情研究)
繰り返し接触するだけで、対象への好意度が上がる。
同じ話題で参照している研究
- 単純接触のメタ分析(メタ分析・1989)
効果量 r = .26。研究全体で、提示時間が短いほど効果が大きかった。意識できないほど短い(閾下の)提示のほうが、はっきり認識できる提示より効果がかなり強かった(Bornstein ら, 1990 の要約による)。 - 情動の二要因理論(実験・1962)
同じ興奮でも、それをどう解釈するかで感じる情動が変わる。吊り橋実験はこの理論の応用として設計された。 - 類似性のメタ分析(メタ分析・2008)
実際の類似性 r = .47、知覚された類似性 r = .39。ただし実際の類似性は既存の関係では有意にならず、知覚された類似性は全段階で効いた。 - 近接性と友人形成(現地調査・1950)
物理的な近さ(同じ階、階段の近く)が、友人関係の形成をよく予測した。 - 類似性と魅力(研究書・1971)
類似性-魅力効果を、対人魅力研究の中心的な現象として確立した。 - 身体的魅力の効果(実験・1966)
事前に測った性格や能力ではなく、身体的魅力がもっともよく予測した。
書誌情報
Zajonc, R. B. (1968). Attitudinal effects of mere exposure. Journal of Personality and Social Psychology, 9(2, Pt.2), 1–27.