情動の二要因理論

実験・1962年・Psychological Review

この研究は何をしたか

情動は「生理的な興奮」と「その原因の解釈」の2要因で決まる、という理論を提示・検証した。

何が分かったか

同じ興奮でも、それをどう解釈するかで感じる情動が変わる。吊り橋実験はこの理論の応用として設計された。

読むときの注意

この理論自体、のちに再現性や解釈をめぐる議論がある。

この研究が根拠になっている悩み(2件)

関係する理論

  • 覚醒の誤帰属(社会心理学 / 情動理論)
    別の理由で高まった生理的な興奮を、目の前の相手への魅力だと取り違える。いわゆる吊り橋効果。
  • 近接性(社会心理学 / 対人魅力の古典)
    物理的な近さが、関係の形成をよく予測する。
  • 情動の二要因理論(社会心理学 / 情動理論)
    情動は「生理的な興奮」と「その原因の解釈」の2要因で決まる。

同じ話題で参照している研究

  • 単純接触効果の原典(実験・1968)
    接触の反復それ自体が好意を生む。理由づけや報酬を必要としない。
  • 単純接触のメタ分析(メタ分析・1989)
    効果量 r = .26。研究全体で、提示時間が短いほど効果が大きかった。意識できないほど短い(閾下の)提示のほうが、はっきり認識できる提示より効果がかなり強かった(Bornstein ら, 1990 の要約による)。
  • 類似性のメタ分析(メタ分析・2008)
    実際の類似性 r = .47、知覚された類似性 r = .39。ただし実際の類似性は既存の関係では有意にならず、知覚された類似性は全段階で効いた。
  • 近接性と友人形成(現地調査・1950)
    物理的な近さ(同じ階、階段の近く)が、友人関係の形成をよく予測した。
  • 類似性と魅力(研究書・1971)
    類似性-魅力効果を、対人魅力研究の中心的な現象として確立した。
  • 身体的魅力の効果(実験・1966)
    事前に測った性格や能力ではなく、身体的魅力がもっともよく予測した。

書誌情報

Schachter, S., & Singer, J. E. (1962). Cognitive, social, and physiological determinants of emotional state. Psychological Review, 69(5), 379–399.

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