初対面の好意は予測できるか

実証研究(機械学習)・2017年・Psychological Science

この研究は何をしたか

2つのスピードデーティング(163名・187名の大学生)で、参加者は異性の参加者全員と4分ずつ会話した。会う前に100を超える項目(性格・価値観・相手に求める条件)へ回答し、それを使って好意を予測できるかをランダムフォレストで試した。

何が分かったか

好意を3つに分けると、本人の分が12〜14%、相手の分が23〜26%、組み合わせ固有の分が31〜36%で、組み合わせ固有の分がいちばん大きかった。機械学習は本人の分を4〜18%、相手の分を7〜27%説明したが、組み合わせ固有の分はどの組み合わせでも予測できなかった。

読むときの注意

対象は大学生、会話は4分。長く続く関係について調べたものではない。「事前に予測できない」は「決まっていない」という意味ではない。

この研究が置かれている文脈

マッチングサービスが登録時のアンケートで約束しているのは、まさにこの組み合わせ固有の部分です。条件で絞り込むこと自体は機能しますが、会う前の回答から「この2人は合う」を当てる部分は、この研究では出てきませんでした。

この研究が根拠になっている悩み(3件)

関係する理論

  • 関係は予測できるのか(関係科学 / 方法論)
    43の縦断研究を機械学習で統合した結果、関係の質をもっとも強く予測したのは、相手の属性ではなく回答者自身が関係をどう感じているか(コミットメント・感謝・満足)だった。

同じ話題で参照している研究

  • 離婚予測の交差検証問題(方法論批判・2001)
    交差検証を行うと、精度と予測的中率が大きく低下する。報告されていた80〜90%台は、結果を知った後の当てはめによる部分が大きい。
  • 配偶者選好の37文化比較(国際比較調査・1989)
    資源や若さに関する選好で、文化を越えて一貫した平均差が見られた。
  • 理想と実際のズレ(実証研究・2008)
    事前に申告した理想は、実際の魅力の判断をほとんど予測しなかった。申告された性差は、実際の選択には現れにくい。
  • 関係の質を何が予測するか(機械学習・大規模統合・2020)
    もっとも強く効いたのは、相手の属性ではなく、回答者自身がその関係をどう感じているか(コミットメント、感謝、満足)だった。相手側の変数の寄与は小さかった。
  • オンラインデーティングの検証(批判的レビュー・2012)
    出会いの数を増やす点は明確な利点。一方、事前のプロフィール情報から相性を予測できるという主張には、支持する証拠が乏しい。
  • 似ていることと初対面の好意(実証研究・2013)
    実際に似ていることは好意を予測しなかった。似ていると感じることは予測した。ただし特定の項目ごとに測った知覚された類似性は、全体的な印象として測ったものより、はるかに弱い予測しかしなかった。

書誌情報

Joel, S., Eastwick, P. W., & Finkel, E. J. (2017). Is romantic desire predictable? Machine learning applied to initial romantic attraction. Psychological Science, 28(10), 1478–1489.

次に読むなら

連絡が途絶えたときに言われる助言を、原典まで遡って全部確かめた記事があります。このサイトと同じ4段階で判定しています。無料部分に、結論の表と、判定の4段階と、探し方の手順を全部出しています。

音信不通のときの助言を、原典まで全部検証した(note)

11月23日20時まで500円(通常2,980円)。

新しい検証は note で出しています。note.com/koinokyori

恋愛の俗説を、心理学の原典まで遡って確かめています。
根拠の強さを書けない主張は、このサイトでは扱いません。