別れたあとの感情の経過と、元相手との接触

日誌法(28日)・2005年・Personal Relationships

この研究は何をしたか

真剣な交際が終わった若い成人58名に、28日間ランダムな時刻に呼び出して感情を記録してもらい、交際中の人と比べて経過をモデル化した。

何が分かったか

愛情は直線的に減り、悲しみ・怒り・安堵は曲線的に変化した。元の相手と接触があると、愛情と悲しみの減り方が遅くなった。愛着スタイルと別れの衝撃が、出発点と変化の速さを予測した。

読むときの注意

58名の研究。接触が原因で減りが遅れるのか、気持ちが残っている人ほど接触するのかは、この設計では分けきれない。

この研究が根拠になっている悩み(2件)

同じ話題で参照している研究

  • 投資モデルの原典(実証研究・1980)
    関係を続ける力は、満足度だけでは決まらない。積み上げた投資と、他の選択肢の魅力の両方が効く。
  • 代替の切り下げ(実験・実証・1989)
    コミットメントが高いほど、代替となりうる相手を実際より低く評価した。関係を守る自動的な維持メカニズム。
  • 投資モデルのメタ分析(メタ分析・2003)
    満足度・投資量・代替の質はいずれもコミットメントと有意に関連し、合わせて分散のおよそ3分の2を説明した。もっとも強いのは満足度。
  • 離婚予測の交差検証問題(方法論批判・2001)
    交差検証を行うと、精度と予測的中率が大きく低下する。報告されていた80〜90%台は、結果を知った後の当てはめによる部分が大きい。
  • 相互依存理論(理論書・1959)
    投資モデルの「満足度」と「代替の質」はここから直接引き継がれている。
  • オンラインデーティングの検証(批判的レビュー・2012)
    出会いの数を増やす点は明確な利点。一方、事前のプロフィール情報から相性を予測できるという主張には、支持する証拠が乏しい。

書誌情報

Sbarra, D. A., & Emery, R. E. (2005). The emotional sequelae of nonmarital relationship dissolution: Analysis of change and intraindividual variability over time. Personal Relationships, 12(2), 213–232.
恋愛の俗説を、心理学の原典まで遡って確かめています。
根拠の強さを書けない主張は、このサイトでは扱いません。