戻った関係が安定していると感じる条件
質問紙研究・2012年・JSPR
この研究は何をしたか
別れて戻った経験のある人を、関係が安定した・完全に終わった・まだ繰り返している、の3群に分け、何がそれを分けているかを投資モデルなどで調べた。
何が分かったか
3群を最もよく分けていたのは満足度と他の選択肢の質だった。関係への不確かさ、ストレス、肯定的な感情、戻った回数も分けていた。繰り返している群は不確かさが大きく、両価的だった。
読むときの注意
横断研究であり、本人が感じる安定であって、実際の持続を追ったものではない。
この研究が根拠になっている悩み(2件)
- 冷却期間を置けば、復縁できるのか 弱い
「冷却で価値が上がる」を確かめた研究は見つからない。投資モデルのほうが説明力がある。 - 復縁したあと、うまくいくのか そこそこ
戻った関係は平均して質が低く、回数で悪化する。分けているのは戻る理由と、満足度・代替の質。
同じ話題で参照している研究
- 投資モデルの原典(実証研究・1980)
関係を続ける力は、満足度だけでは決まらない。積み上げた投資と、他の選択肢の魅力の両方が効く。 - 代替の切り下げ(実験・実証・1989)
コミットメントが高いほど、代替となりうる相手を実際より低く評価した。関係を守る自動的な維持メカニズム。 - 投資モデルのメタ分析(メタ分析・2003)
満足度・投資量・代替の質はいずれもコミットメントと有意に関連し、合わせて分散のおよそ3分の2を説明した。もっとも強いのは満足度。 - 相互依存理論(理論書・1959)
投資モデルの「満足度」と「代替の質」はここから直接引き継がれている。 - 別れの予測因のメタ分析(メタ分析・2010)
もっとも強く予測したのはコミットメント・愛情・関係への適応といった内側の変数。人口統計的な属性の予測力は弱かった。 - 別れて戻った関係は、何が違うか(質問紙研究(2研究)・2009)
およそ3分の2が別れて戻った経験を持っていた。戻った関係の人は、愛情や理解などの良い点の報告が少なく、意思疎通の問題や不確かさなどの悪い点が多かった。戻った回数が多いほど、悪い点が増え良い点が減った。
書誌情報
Dailey, R. M., Middleton, A. V., & Green, E. W. (2012). Perceived relational stability in on-again/off-again relationships. Journal of Social and Personal Relationships, 29(1), 52–76.