別れて戻った関係は、何が違うか

質問紙研究(2研究)・2009年・Personal Relationships

この研究は何をしたか

大学生445名(研究1)と236名(研究2)に、別れて戻った経験と、その関係の良い点・悪い点を尋ね、一度も別れていない関係と比べた。

何が分かったか

およそ3分の2が別れて戻った経験を持っていた。戻った関係の人は、愛情や理解などの良い点の報告が少なく、意思疎通の問題や不確かさなどの悪い点が多かった。戻った回数が多いほど、悪い点が増え良い点が減った。

読むときの注意

大学生の自己報告による横断研究。戻ったから質が下がったのか、質の低い関係ほど別れて戻りやすいのかは分けられない。

この研究が根拠になっている悩み(1件)

同じ話題で参照している研究

  • 投資モデルの原典(実証研究・1980)
    関係を続ける力は、満足度だけでは決まらない。積み上げた投資と、他の選択肢の魅力の両方が効く。
  • 代替の切り下げ(実験・実証・1989)
    コミットメントが高いほど、代替となりうる相手を実際より低く評価した。関係を守る自動的な維持メカニズム。
  • 投資モデルのメタ分析(メタ分析・2003)
    満足度・投資量・代替の質はいずれもコミットメントと有意に関連し、合わせて分散のおよそ3分の2を説明した。もっとも強いのは満足度。
  • 相互依存理論(理論書・1959)
    投資モデルの「満足度」と「代替の質」はここから直接引き継がれている。
  • なぜ別れ、なぜ戻るのか(質的研究(聞き取り)・2009)
    戻った理由は、他の相手と付き合ってみて良くなかったことと、別れたあとに関係の中身(得るもの−失うもの)が良くなったことに整理された。別れたあとの接触と、付き合っているかどうかの曖昧さが、戻りやすさを後押ししていた。
  • 戻る確率を上げていたもの(質問紙研究・2011)
    最も多い理由は「気持ちが残っていた」。別れの意味が分からなかったこと、別れたあと他の人と付き合わなかったこと、別れて戻ることが関係を良くしたと感じていたことが、戻る確率を上げていた。互いに決めた別れと、関係そのものへの不確かさは、戻る確率を下げていた。

書誌情報

Dailey, R. M., Pfiester, A., Jin, B., Beck, G., & Clark, G. (2009). On-again/off-again dating relationships: How are they different from other dating relationships? Personal Relationships, 16(1), 23–47.
恋愛の俗説を、心理学の原典まで遡って確かめています。
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