悩み 37
冷却期間を置けば、復縁できるのか
距離を置いて自分を磨いてから戻れば、復縁できるのか。
結論から言うと
「冷却期間で価値が上がる」を確かめた研究はない。戻れるかどうかを説明できているのは、満足度・注いだ時間・他の選択肢という3つのほう。
恋愛工学の答え
「距離を置いて自分の価値を上げてから接触せよ。」
研究の答え
「冷却で価値が上がる」を確かめた研究は見つからない。投資モデルのほうが説明力がある。
出典:Rusbult (1980) JESP 16(2)/メタ分析 Le & Agnew (2003) Personal Relationships 10(1)、Le ら (2010) Personal Relationships 17(3)。別れては戻る関係でも、満足度と他の選択肢が安定の見通しと関連(Dailey ら 2012、JSPR 29(1)、要旨で確認)
この悩みのサイン(5件)
「冷却期間を置けば戻れる」を確かめた研究は見つからなかった。根拠が薄い領域だとはっきり書いたうえで、観察できることだけを並べる。
SNSの反応だけが残っている根拠なし
よく言われる読み方
「未練がある。」
同じくらい起こりうる説明
- 習慣として残っているだけ
- 関係を穏やかに終わらせたい
- 実際に関心が残っている
どう切り分けるか
こちらから接触したときの応答の速さと長さを見る。反応の受動性と能動性は別物。
根拠の出どころ
検証した研究は見当たらない。
連絡が来るが、会う話にならない理論からの推論
よく言われる読み方
「迷っている。」
同じくらい起こりうる説明
- 関係の完全な喪失を避けたい
- 現状が相手にとって都合がいい
- 決めきれていない
どう切り分けるか
具体的な日時を一度だけ出す。曖昧な接触は、曖昧なまま長く続きうる。
根拠の出どころ
確かめた研究はない。ここから先は推測。
共通の友人を通じて近況が入ってくる根拠なし
よく言われる読み方
「こちらを気にしている。」
同じくらい起こりうる説明
- 友人が動いているだけ
- 情報を流して反応を見ている
どう切り分けるか
情報の流れが一方向か双方向かを見る。
根拠の出どころ
検証した研究は見当たらない。
別れの理由が、思い出すたびに変わる研究あり
よく言われる読み方
「本当の理由を隠している。」
同じくらい起こりうる説明
- 記憶が現在の感情に合わせて再構成されている
- 理由が複数あって順位が動いている
どう切り分けるか
これは相手だけでなく、自分の記憶にも同じことが起きていると考えたほうが精度が上がる。
根拠の出どころ
過去の記憶は、今その関係をどう思っているかに合わせて書き換わる。同じ人を追いかけた研究で示されている。
戻ってから、同じ喧嘩が再発する研究あり
よく言われる読み方
「相性の問題。」
同じくらい起こりうる説明
- やりとりの型が変わっていない
- 争点が解決不能な種類だった
どう切り分けるか
前の章の4つの型が残っているかを点検する。関係を再開しても、型は自動では変わらない。
根拠の出どころ
言い争いの型は、その人の中でわりと変わらないと報告されている。
note の記事
「冷却期間で価値が上がる」に、裏づけはあるか
この話は、図解つきの読み物としても書いています。研究の中身を1本ずつ図にした版です。
noteで読む →参照している研究
- Rusbult, C. E. (1980). Commitment and satisfaction in romantic associations: A test of the investment model. Journal of Experimental Social Psychology, 16(2), 172–186.
- Le, B., & Agnew, C. R. (2003). Commitment and its theorized determinants: A meta-analysis of the Investment Model. Personal Relationships, 10(1), 37–57.
- Le, B., Dove, N. L., Agnew, C. R., Korn, M. S., & Mutso, A. A. (2010). Predicting nonmarital romantic relationship dissolution: A meta-analytic synthesis. Personal Relationships, 17(3), 377–390.
- Dailey, R. M., Middleton, A. V., & Green, E. W. (2012). Perceived relational stability in on-again/off-again relationships. Journal of Social and Personal Relationships, 29(1), 52–76.