回避の反応は、言い方と一緒に動いていた

観察研究(180組・30秒ごとの評定)・2013年・Journal of Personality and Social Psychology

この研究は何をしたか

180組のカップルに、片方が相手に変わってほしいことを話し合ってもらい、30秒ごとに怒りの強さを本人が報告し、引きこもりの度合いを第三者が評定した。

何が分かったか

回避の高い人は、変わってほしいと働きかけられる側になると怒りと引きこもりが強く出た。ただし、相手が自律を尊重し大切に思っていると伝わる言い方をした30秒では、その怒りと引きこもりが弱まっていた。

読むときの注意

「言い方を変えれば相手が変わる」を示したものではない。示したのは、同じ人の反応が場面ごとに動いていたこと。話し合いの課題という設定での結果。

この研究が置かれている文脈

「回避型は話し合いから逃げる」は固定の性質ではなく、2人のやりとりの中で強まったり弱まったりする反応として測られています。

この研究が根拠になっている悩み(1件)

同じ話題で参照している研究

  • リスク調整モデル(レビュー・2006)
    相手の好意への確信が高い人は、脅威になりうる出来事を関係の確認に使う。確信が低い人は、同じ出来事を愛情が弱まった証拠として解釈し、先に距離を取る。
  • 相互依存理論(理論書・1959)
    投資モデルの「満足度」と「代替の質」はここから直接引き継がれている。
  • 恋愛への愛着理論の適用(実証研究・1987)
    恋愛関係にも、安定・不安・回避に対応するパターンが観察されることを示した。以後の成人愛着研究の出発点。
  • 愛着の4分類モデル(実証研究・1991)
    回避には2種類ある。人を必要としない拒絶回避型と、近づきたいが怖い恐れ回避型は、行動は似ていても内側が違う。
  • ポジティブ幻想(縦断研究・1996)
    パートナーを実際より良く見ている人のほうが、関係に満足していた。しかも理想化された側の自己評価も上がっていた。
  • 愛着の型と、恋人の行動の読み方(質問紙研究(2研究)・1996)
    とらわれ型(不安が強い)の人は出来事をより否定的に説明し、強い動揺と衝突につながりやすい行動を報告した。回避型の人も否定的に説明したが、動揺は報告しなかった。行動の差は説明の仕方と動揺によって媒介されていた。

書誌情報

Overall, N. C., Simpson, J. A., & Struthers, H. (2013). Buffering attachment-related avoidance: Softening emotional and behavioral defenses during conflict discussions. Journal of Personality and Social Psychology, 104(5), 854–871.

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