近接性

Propinquity · 社会心理学 / 対人魅力の古典

何を言っている理論か

物理的な近さが、関係の形成をよく予測する。

研究の性質と注意

学生用住宅の研究で、同じ階や階段の近くに住む者どうしが親しくなりやすいことが示された。社会的な序列とはほぼ独立に効く要因。1974年には、名字のアルファベット順で席が決まる警察の訓練所(44人)で、席の近さが友人の選択に与える効果が、好意の決め手とされてきた多くの特徴より強いことが確かめられた。本人が配置を選べないので「気が合うから近くに座った」という逆向きの説明を外せる。オンライン環境への外挿は別問題。

この理論の主要な研究(3本)

  • 情動の二要因理論(実験・1962)
    同じ興奮でも、それをどう解釈するかで感じる情動が変わる。吊り橋実験はこの理論の応用として設計された。
    Schachter, S., & Singer, J. E. (1962). Cognitive, social, and physiological determinants of emotional state. Psychological Review, 69(5), 379–399.
  • 近接性と友人形成(現地調査・1950)
    物理的な近さ(同じ階、階段の近く)が、友人関係の形成をよく予測した。
    Festinger, L., Schachter, S., & Back, K. (1950). Social Pressures in Informal Groups: A Study of Human Factors in Housing. Harper.
  • 名字の五十音順で席が近い人ほど、友人に選ばれていた(現地調査(44人)・1974)
    近さが友人の選択に与える効果は、それまでの研究で好意の決め手とされてきた多くの特徴の効果より強かった。 著者は名字の順番を「控えめな」近さの指標だとしている(実際の近さより粗い測り方なので、効果を小さめに見積もる方向)。
    Segal, M. W. (1974). Alphabet and attraction: An unobtrusive measure of the effect of propinquity in a field setting. Journal of Personality and Social Psychology, 30(5), 654–657.

この理論を使っている悩み(3件)

次に読むなら

連絡が途絶えたときに言われる助言を、原典まで遡って全部確かめた記事があります。このサイトと同じ4段階で判定しています。無料部分に、結論の表と、判定の4段階と、探し方の手順を全部出しています。

音信不通のときの助言を、原典まで全部検証した(note)

11月23日20時まで500円(通常2,980円)。

新しい検証は note で出しています。note.com/koinokyori

恋愛の俗説を、心理学の原典まで遡って確かめています。
根拠の強さを書けない主張は、このサイトでは扱いません。