同棲・結婚後にも残る「別れて戻った」経験

全国代表標本の調査・2014年・JSPR

この研究は何をしたか

同棲中323組と既婚752組の全国代表標本で、いまの相手と一度別れて戻った経験の有無と、関係の特徴との関連を調べた。

何が分かったか

同棲中の3分の1以上、既婚の5分の1が、いまの相手と別れて戻った経験を持っていた。経験のある人は、さらに繰り返す危険が高く、関係を終わらせにくい制約が多く、将来への不確かさが大きく、満足度が低かった。

読むときの注意

振り返りによる報告で横断的。戻ったことが原因で満足度が下がったとは言えない。

この研究が根拠になっている悩み(1件)

同じ話題で参照している研究

  • 投資モデルの原典(実証研究・1980)
    関係を続ける力は、満足度だけでは決まらない。積み上げた投資と、他の選択肢の魅力の両方が効く。
  • 代替の切り下げ(実験・実証・1989)
    コミットメントが高いほど、代替となりうる相手を実際より低く評価した。関係を守る自動的な維持メカニズム。
  • 投資モデルのメタ分析(メタ分析・2003)
    満足度・投資量・代替の質はいずれもコミットメントと有意に関連し、合わせて分散のおよそ3分の2を説明した。もっとも強いのは満足度。
  • 相互依存理論(理論書・1959)
    投資モデルの「満足度」と「代替の質」はここから直接引き継がれている。
  • 別れて戻った関係は、何が違うか(質問紙研究(2研究)・2009)
    およそ3分の2が別れて戻った経験を持っていた。戻った関係の人は、愛情や理解などの良い点の報告が少なく、意思疎通の問題や不確かさなどの悪い点が多かった。戻った回数が多いほど、悪い点が増え良い点が減った。
  • なぜ別れ、なぜ戻るのか(質的研究(聞き取り)・2009)
    戻った理由は、他の相手と付き合ってみて良くなかったことと、別れたあとに関係の中身(得るもの−失うもの)が良くなったことに整理された。別れたあとの接触と、付き合っているかどうかの曖昧さが、戻りやすさを後押ししていた。

書誌情報

Vennum, A., Lindstrom, R., Monk, J. K., & Adams, R. (2014). “It’s complicated”: The continuity and correlates of cycling in cohabiting and marital relationships. Journal of Social and Personal Relationships, 31(3), 410–430.
恋愛の俗説を、心理学の原典まで遡って確かめています。
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