フット・イン・ザ・ドア

実験(2研究)・1966年・JPSP

この研究は何をしたか

小さな頼みを先に引き受けてもらってから、大きな頼みをした場合と、いきなり大きな頼みをした場合で、応じる割合を比べた。

何が分かったか

先に小さな頼みを引き受けた人のほうが、あとの大きな頼みにも応じやすかった。

読むときの注意

扱われたのは見知らぬ相手への一回きりの依頼で、関係のある相手とのやりとりではない。

この研究が置かれている文脈

承諾を引き出す技法の研究の出発点です。説明としては、一度引き受けたことで「協力的な自分」という見方が生まれ、それと一貫するように行動する、という筋が使われます。のちのレビューで効果の大きさと条件が整理されています。

この研究が根拠になっている悩み(1件)

関係する理論

  • フット・イン・ザ・ドア(社会心理学 / 承諾誘導研究)
    小さな頼みを先に引き受けてもらうと、あとの大きな頼みにも応じやすくなる。

同じ話題で参照している研究

  • 通過儀礼と集団評価(実験・1959)
    重い通過儀礼を経た条件の参加者が、同じ討論をもっとも高く評価した。払ったコストに合わせて評価が動く。
  • 認知的不協和理論(理論書・1957)
    社会心理学の基礎理論のひとつ。恋愛に固有の理論ではなく、態度変容の一般理論。
  • 頼み事をされた側が相手を好きになる(実験・1969)
    実験者から直接頼まれて応じた人が、実験者をもっとも好意的に評価した。第三者を介して頼まれた場合、この差は出なかった。
  • フット・イン・ザ・ドアの統合的レビュー(レビュー・統合・1999)
    効果は存在するが小さく、条件に強く依存していた。最初の頼みが小さすぎても大きすぎても効かず、複数の異なる過程が絡んでいると結論づけられた。

書誌情報

Freedman, J. L., & Fraser, S. C. (1966). Compliance without pressure: The foot-in-the-door technique. Journal of Personality and Social Psychology, 4(2), 195–202.
恋愛の俗説を、心理学の原典まで遡って確かめています。
根拠の強さを書けない主張は、このサイトでは扱いません。