初デート後の連絡は翌朝が一番効いた
実験(事前登録・543人)・2026年・Journal of Social and Personal Relationships
この研究は何をしたか
イギリスとアメリカの543人(女性270・男性273、平均40歳、異性愛)に架空の初デートを読ませ、相手からの最初の連絡を「直後」「翌朝」「2日後」に割り当てた。文面は見せず時刻だけを変え、「また会いたいか」「相性を感じるか」「次の行動を起こしたいか」を9点満点で測った。事前登録あり。
何が分かったか
「また会いたい」は翌朝 6.15、直後 5.80、2日後 5.50。 3条件とも差があった。相性(6.41/6.49/5.77)と行動意欲(6.80/6.86/6.12)は2日後だけ下がった。「相手も自分を好きだろう」は早いほど高く(6.54/6.10/4.86)、「必死に見える」も早いほど高い(6.02/5.05/4.05)が、必死さは関係意図と結びつかなかった。女性のほうが時刻の差が大きかった(翌朝と2日後の差 d = 0.70。男性は d = 0.26)。
読むときの注意
架空の場面で、実際の相手からの連絡ではない。1つの実験で追試はまだない。差は9点満点で最大0.65点と小さい。「3日ルール」は条件に含まれず、著者は「もっと下がるだろう」と推測している。英語圏の異性愛者が対象。
この研究が置かれている文脈
「焦らしたほうが追われる」と向きが逆の結果です。ただし測られたのは受け取る側の反応で、相手の好意を返信速度から読む根拠にはなりません。
この研究が根拠になっている悩み(1件)
- 返信が遅いのは脈なしか 根拠なし
返信速度と好意の強さを結びつけた研究は見当たらない。
同じ話題で参照している研究
- リスク調整モデル(レビュー・2006)
相手の好意への確信が高い人は、脅威になりうる出来事を関係の確認に使う。確信が低い人は、同じ出来事を愛情が弱まった証拠として解釈し、先に距離を取る。 - 拒絶感受性(実験(4研究)・1996)
拒絶感受性が高い人ほど、そっけない対応などの曖昧な行動に意図的な拒絶を読み取った。本人もパートナーも関係に不満を抱えやすい。 - 拒絶感受性メタ分析(メタ分析・2023)
拒絶感受性が高い人ほど、自己評価する魅力度が低く、嫉妬が強く、パートナーからの愛情表現を少なく知覚する傾向があった。 - 相互依存理論(理論書・1959)
投資モデルの「満足度」と「代替の質」はここから直接引き継がれている。 - 恋愛への愛着理論の適用(実証研究・1987)
恋愛関係にも、安定・不安・回避に対応するパターンが観察されることを示した。以後の成人愛着研究の出発点。 - 認知-感情処理システム(理論・1995)
拒絶感受性のような構成概念は、この枠組みの中に位置づけられる。「性格が弱い」ではなく、特定の状況で起動する処理の癖。