幼いころの養育と、18歳の回避の関連は小さかった

出生からの長期追跡(最大707人)・2013年・Journal of Personality and Social Psychology

この研究は何をしたか

アメリカで1991年に生まれた子どもたちを追い、母親の関わり方を生後6か月から15歳までに9回観察した。18歳で愛着の質問紙に答えた最大707人について、幼いころの経験・その後の変化・気質・遺伝子が、大人の愛着とどう関連するかを調べた。PMCで本文を確認。

何が分かったか

恋愛の回避の目盛りは、幼いころの母親の関わり方の水準ではほとんど予測できなかった(単独で −.03)。全般的な回避は単独なら −.16 で関連したが、他の要因と同時に入れると有意でなくなった。生後15か月の愛着の検査も18歳の回避と関連しなかった。より強く結びついていたのは、その後の変化、とくに親友関係の質の変化だった。

読むときの注意

観察研究で因果は決まらない。追跡できた人は、女性が多く、母親の学歴が高めに偏っていた。著者自身も早い時期の経験との関連を「比較的小さい」と書いている。

この研究が置かれている文脈

「回避型は幼少期に作られる」とよく書かれます。生まれたときから追った研究では、その関連は小さく、その後の友人関係の変化のほうがよく結びついていました。

この研究が根拠になっている悩み(2件)

同じ話題で参照している研究

  • 恋愛への愛着理論の適用(実証研究・1987)
    恋愛関係にも、安定・不安・回避に対応するパターンが観察されることを示した。以後の成人愛着研究の出発点。
  • 愛着の4分類モデル(実証研究・1991)
    回避には2種類ある。人を必要としない拒絶回避型と、近づきたいが怖い恐れ回避型は、行動は似ていても内側が違う。
  • 成人愛着はどこまで変わるか(長期追跡(2標本)・2011)
    観測されたのは、変動の下に安定した因子があるプロトタイプ型のパターンだった。日々は揺れるが、戻っていく基準点がある。

書誌情報

Fraley, R. C., Roisman, G. I., Booth-LaForce, C., Owen, M. T., & Holland, A. S. (2013). Interpersonal and genetic origins of adult attachment styles: A longitudinal study from infancy to early adulthood. Journal of Personality and Social Psychology, 104(5), 817–838.

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