失恋への反応と愛着の目盛り

大規模オンライン調査・2003年・PSPB

この研究は何をしたか

5,000人を超えるインターネット回答者に、恋愛関係が終わったときの身体・感情・行動の反応を尋ね、性別・年齢・関与の深さ・愛着の2次元との関連を調べた。

何が分かったか

不安が高いほど相手へのとらわれ・苦痛・関係を取り戻そうとする行動が強かった。回避が高いほど苦痛や接近の反応はわずかに少なく、ひとりで処理する対処が強かった。どちらも低い人は友人や家族を支えにしていた。

読むときの注意

自己報告の横断調査で、因果の向きは分からない。回避が高い人の静かさが「何も感じていない」ことを意味するとは示されていない。

この研究が根拠になっている悩み(1件)

同じ話題で参照している研究

  • 恋愛への愛着理論の適用(実証研究・1987)
    恋愛関係にも、安定・不安・回避に対応するパターンが観察されることを示した。以後の成人愛着研究の出発点。
  • 愛着の4分類モデル(実証研究・1991)
    回避には2種類ある。人を必要としない拒絶回避型と、近づきたいが怖い恐れ回避型は、行動は似ていても内側が違う。
  • 成人愛着はどこまで変わるか(長期追跡(2標本)・2011)
    観測されたのは、変動の下に安定した因子があるプロトタイプ型のパターンだった。日々は揺れるが、戻っていく基準点がある。
  • 失恋から回復しはじめる時点(日誌法(4週間)・2006)
    別れを受け入れていることが、愛着の安定と悲しみの回復の関連を媒介していた。相手への愛情・怒り・とらわれ型の愛着が強いほど、期間内に悲しみから回復する確率は低かった。

書誌情報

Davis, D., Shaver, P. R., & Vernon, M. L. (2003). Physical, emotional, and behavioral reactions to breaking up: The roles of gender, age, emotional involvement, and attachment style. Personality and Social Psychology Bulletin, 29(7), 871–884.
恋愛の俗説を、心理学の原典まで遡って確かめています。
根拠の強さを書けない主張は、このサイトでは扱いません。