ドア・イン・ザ・フェイス

実験(3研究)・1975年・JPSP

この研究は何をしたか

まず断られるほど大きな頼みをし、そのあと小さな頼みに下げた場合と、最初から小さく頼んだ場合で、応じる割合を比べた。

何が分かったか

大きな頼みから下げた場合のほうが、応じる割合が高かった。相手が譲ったのだから自分も譲る、という互いの譲歩として説明された。

読むときの注意

効果は同じ相手が続けて頼む場合に限られ、間が空いたり別人が頼んだりすると消える。適用できる場面は狭い。

この研究が置かれている文脈

フット・イン・ザ・ドアとは逆向きの手順で、同じく承諾を引き出す技法として並べて語られます。恋愛の文脈で引かれることがありますが、検証されたのは見知らぬ相手への依頼場面です。

この研究が根拠になっている悩み(2件)

関係する理論

  • ドア・イン・ザ・フェイス(社会心理学 / 承諾誘導研究)
    断られる前提の大きな頼みを先にして、そのあと小さく下げると、応じる割合が上がる。

同じ話題で参照している研究

  • 代替の切り下げ(実験・実証・1989)
    コミットメントが高いほど、代替となりうる相手を実際より低く評価した。関係を守る自動的な維持メカニズム。
  • 希少性の原理(実験・1975)
    数が少ないほうが高く評価された。もともと多かったものが減った場合は、さらに高く評価された。

書誌情報

Cialdini, R. B., Vincent, J. E., Lewis, S. K., Catalan, J., Wheeler, D., & Darby, B. L. (1975). Reciprocal concessions procedure for inducing compliance: The door-in-the-face technique. Journal of Personality and Social Psychology, 31(2), 206–215.
恋愛の俗説を、心理学の原典まで遡って確かめています。
根拠の強さを書けない主張は、このサイトでは扱いません。