わからなくなった
好きなのかどうかも、もう分からない。
ひとりじゃない › わからなくなった
「この人でいいのか、条件で考えても答えが出ない。」
条件から相性を当てる試みは、大規模なデータでもうまくいっていません。
43件の追跡調査をまとめ、機械学習で「関係の質を当てるのは何か」を総当たりで探した研究があります。相手の条件からは当たりませんでした。当たったのは、本人がその関係を今どう感じているかだけでした。
この話のもと
Joel ら (2020)
「理想のタイプと違う人を好きになってしまった。」
自分で挙げた条件は、実際に誰に惹かれるかをほとんど当てませんでした。
事前に申告した「理想の条件」が、実際に会った相手への惹かれ方をどれだけ当てるかを調べた研究があります。予測できていませんでした。条件から外れることは、間違いの証拠ではありません。
この話のもと
Eastwick & Finkel (2008)
「相手を美化しているだけかもしれない。冷静になるべきだろうか。」
美化している人のほうが、関係に満足していました。
相手を本人の自己評価より良く見ている度合いと、関係の満足度の関連を追いかけた研究があります。良く見ている側のほうが満足度が高く、しかも良く見られた側の自信まで上がっていました。「現実を見ろ」という助言の裏づけは、単純ではありません。
この話のもと
Murray, Holmes & Griffin (1996)
「男女は脳が違うから、どうせ分かり合えない。」
その説明は、思われているほど支持されていません。
平均の差はありますが小さく、同じ性別の中のばらつきのほうがずっと大きいのが実情です。国による差のほうが男女差より大きい項目もあります。「脳が違うから無理」は、諦めるための説明としては強すぎます。
この話のもと
性差の効果量に関する議論/Eagly & Wood 系統の社会的役割理論
「一緒にいても、前ほど楽しくない。終わりが近いのかもしれない。」
飽きというより、新しい入力が止まっている状態かもしれません。
二人で目新しいことをすると関係の評価が上がる、という実験結果があります。ただ快いだけの活動では同じ効果が出ませんでした。マンネリは相手への気持ちが減った証拠とは限らず、入力の問題として扱えます。
この話のもと
Aron ら(共同での新奇活動の実験)
「駆け引きが下手だから、うまくいかないんだと思う。」
その駆け引きの効果を、恋愛で確かめた研究は1本もありません。
「押して引く」の根拠として使われる心理学の理論は本物です。ただしそれを恋愛に当てはめて確かめた実験は存在しません。うまくやれていないのではなく、そもそも効果が確かめられていない手法です。
この話のもと
認知的不協和理論/恋愛場面での実証は確認できず