社会的つながりと死亡リスク
メタ分析・2010年・PLoS Medicine
この研究は何をしたか
社会的なつながりの程度と、その後の生存を追った研究を集めて統合した。148研究・308,849名。
何が分かったか
つながりが強い人は、生存する見込みが約50%高かった。この差の大きさは、喫煙など確立した危険因子と並ぶ水準だった。
読むときの注意
つながりの中身は恋愛関係に限らず、友人・家族・地域を含む。恋人がいないと寿命が縮む、という話ではない。 また観察研究の統合であり、因果を確定するものではない。
この研究が置かれている文脈
孤独を扱う研究のなかで、もっとも統合規模が大きいもののひとつです。恋愛の話としてではなく、人とのつながり全般の話として読むのが正確で、この研究を「だから恋人を作るべきだ」の根拠に使うのは、対象の取り違えになります。
この研究が根拠になっている悩み(1件)
- ひとりでいるのは、体に悪いのか 強い
社会的なつながりの強さと、その後の生存には一貫した関連がある。
関係する理論
- 社会的つながりと寿命(健康心理学 / 疫学)
人とのつながりが強い人ほど、その後の生存の見込みが高いという関連。
同じ話題で参照している研究
- 所属欲求(レビュー・1995)
所属欲求は空腹などと並ぶ基本的な動機であり、満たされないと認知・感情・健康に広く影響する。 - 別れの予測因のメタ分析(メタ分析・2010)
もっとも強く予測したのはコミットメント・愛情・関係への適応といった内側の変数。人口統計的な属性の予測力は弱かった。
書誌情報
Holt-Lunstad, J., Smith, T. B., & Layton, J. B. (2010). Social relationships and mortality risk: A meta-analytic review. PLoS Medicine, 7(7), e1000316.