回避の高い人は、はじめから取り込む量が少なかった
実験(2研究:102人・229人)・2000年・Journal of Personality and Social Psychology
この研究は何をしたか
大学生に、ある女性が家族との別れを語る20分の録音を聞かせ、細部の記憶をテストした。2つ目の研究では、テストまでの時間を数分から最大21日まで変え、最初に取り込む量と忘れる速さを分けた。大学のサイトで本文を確認。
何が分かったか
回避の目盛りが高い人ほど、覚えている量が少なかった(研究1で相関 −.30)。研究2では、回避が高い人は最初に取り込む量が少なめで(小さい効果)、忘れる速さは変わらなかった。
読むときの注意
聞いたのは見知らぬ人の話で、自分の恋人の記憶ではない。脳の測定はしていない。
この研究が置かれている文脈
「沈黙の間、回避型の脳はあなたの記憶を整理している」という説に近い実験です。測られた姿は、むしろ「はじめから取り込みにくい」ほうでした。
この研究が根拠になっている悩み(1件)
- 回避型は、沈黙の間も記憶を整理しているのか 根拠なし
沈黙中の脳は測られていない。近い実験は、見知らぬ人の話の記憶を測ったもので、恋人の記憶ではない。
同じ話題で参照している研究
- 恋愛への愛着理論の適用(実証研究・1987)
恋愛関係にも、安定・不安・回避に対応するパターンが観察されることを示した。以後の成人愛着研究の出発点。 - 愛着の4分類モデル(実証研究・1991)
回避には2種類ある。人を必要としない拒絶回避型と、近づきたいが怖い恐れ回避型は、行動は似ていても内側が違う。 - 成人愛着はどこまで変わるか(長期追跡(2標本)・2011)
観測されたのは、変動の下に安定した因子があるプロトタイプ型のパターンだった。日々は揺れるが、戻っていく基準点がある。
書誌情報
Fraley, R. C., Garner, J. P., & Shaver, P. R. (2000). Adult attachment and the defensive regulation of attention and memory: Examining the role of preemptive and postemptive defensive processes. Journal of Personality and Social Psychology, 79(5), 816–826.