片思いは88%が経験し、両思いの4倍以上の件数
質問紙(318人+449人)・2013年・SAGE Open
この研究は何をしたか
研究1a:アメリカの高校生153人・大学生165人(14〜63歳、平均21歳)に、過去2年の恋愛を6種類(有名人への片思い、身近な人への伝えていない片思い、追いかけて実らない、終わった恋人を想い続ける、自分のほうが好きな交際、両思い)ごとに数えてもらった。研究2:449人に、いまいちばん近い関係について愛情の尺度に答えてもらった。
何が分かったか
88%が何らかの片思いを経験。いちばん多いのは身近な人への伝えていない片思い(63%)。両思いは70%。1人あたりの件数は片思い3.82、両思い0.84で4倍以上。強さは片思いのほうが低かった(平均5.50対6.36)。研究2では、片思いは両思いより情熱・犠牲・依存・続けたい気持ちが低く、「揺れ・緊張」だけが高い。揺れが大きいのは、終わった恋人を想い続ける場合と、自分のほうが好きな交際。
読むときの注意
アメリカの高校生と大学生で、心理学の授業の単位で集めた人が多い。自己申告。件数の数え方は質問の出し方で変わりうると著者も書いている。
この研究が置かれている文脈
片思いをしていること自体は、ありふれた経験です。そして片思いは、両思いより穏やかで、揺れだけが大きい、という形で測られています。
この研究が根拠になっている悩み(1件)
- 片思いで、はっきり断られないのは望みがあるのか そこそこ
断る側は、好意を向けた側が思うよりずっと断りにくく、はっきり言う代わりに距離を取りやすい。向けた側はそれを断りとして受け取りにくい。
同じ話題で参照している研究
- 断る気まずさを、好意を向けた側は低く見積もる(事前登録・2研究(277人の実体験+385人の実験)・2019)
研究1で、向けられた側の気まずさは平均4.24、向けた側の想像は2.92(d = .78)。断りにくさも3.72対2.84。用意した6指標すべてで、向けた側は低く見積もった。「受け入れなければと感じた」は23%対5%。向けられた側の52%が相手を避けようとしたが、向けた側でそう思っていたのは7%。研究2でも4指標すべてで同じ向き。男女で分けても向きは同じで、向けられた経験がある人は向けた側でも気まずさを高めに見積もった。 - 片思いの側は「はっきり断られていない」と記憶する(体験談の比較(要旨のみ確認)・1993)
要旨によると、片思いは両側にとってつらい体験で、互いに理解できていなかった。片思いをした側は肯定的な気持ちと強い否定的な気持ちの両方で振り返り、「相手も気があった」「思わせぶりにされた」「はっきり断られたことはない」と信じる傾向があった。断った側はほぼ否定的で、自分に非はないと描きつつ、傷つけたことに罪悪感を持っていた。相手の粘りを迷惑と描く人も多かった。 - 断るときに伝える理由は、本当の理由と違う(質問紙(原典未読・解説による)・1982)
相手に伝えた理由は「その夜は忙しい」のような、一時的で、相手と関係のない、限られた理由だった。研究者に話した本当の理由は、変わりにくく、相手そのものに関わる、全体的な理由だった。
書誌情報
Bringle, R. G., Winnick, T., & Rydell, R. J. (2013). The prevalence and nature of unrequited love. SAGE Open, 3(2).