ハイパーパーソナル・モデル

理論・レビュー・1996年・Communication Research

この研究は何をしたか

文字だけのやりとりが、対面より冷たくなるのか、それとも別の形で親密になるのかを、それまでの研究を整理して論じた。

何が分かったか

文字だけのやりとりは、対面より親密に感じられることがある。手がかりが少ないぶん相手を理想化しやすく、送る側も見せたい自分を作りやすく、それが往復して強め合うと説明された。

読むときの注意

理論的な整理であり、単一の実験で検証されたものではない。またインターネット初期に書かれたもので、現在の通信環境を前提としていない。

この研究が置かれている文脈

マッチングアプリやメッセージのやりとりに、いちばん直接効く枠組みです。会う前に盛り上がって、会うと冷めるという現象を、相手の想像で埋めた部分が埋まる過程として説明できます。曖昧さの魅力とも隣り合っています。

この研究が根拠になっている悩み(1件)

関係する理論

  • ハイパーパーソナル・モデル(コミュニケーション学 / 媒介コミュニケーション)
    文字だけのやりとりは、対面より親密に感じられることがある。手がかりが少ないぶん相手を理想化しやすいため。

同じ話題で参照している研究

  • 知るほど冷める(実験・2007)
    情報が増えるほど好意度は下がる傾向が見られた。情報が少ないうちは、似ている点を想像で埋めているためと解釈された。
  • 不確実性低減理論(理論・1975)
    人は相手の不確かさを減らそうとして質問し、情報を出し、相手の反応を探る。不確かさが下がるほど好意は上がる、と予測された。

書誌情報

Walther, J. B. (1996). Computer-mediated communication: Impersonal, interpersonal, and hyperpersonal interaction. Communication Research, 23(1), 3–43.
恋愛の俗説を、心理学の原典まで遡って確かめています。
根拠の強さを書けない主張は、このサイトでは扱いません。