回避の男女差は、全体でほぼゼロ
メタ分析(112標本・約6万5千人)・2011年・Personality and Social Psychology Bulletin
この研究は何をしたか
恋愛の愛着の質問紙(主にECR)の点数の男女差を、112の標本・約6万5千人でまとめた。比べたのは質問紙の点数で、脳の測定ではない。著者のサイトで本文を確認。
何が分かったか
回避の男女差(プラスは男性が高い)は、全標本で .02(95%信頼区間 −.01〜.05)。標本の集め方で分けると、地域で集めた人 .14、大学生 .08、ネットで集めた人 −.06。地域別では東アジアが .25 だが4標本のみ。年齢とともに男性側への偏りが大きくなる傾向があった。
読むときの注意
差の大きさは、いちばん大きい分類でも「小さい」の目安(.2)前後かそれ以下。日本の標本は大学生1つだけで、男性がわずかに低かった。著者は要旨で「男性のほうが回避が高い」とまとめている。
この研究が置かれている文脈
「回避型は男性に多い」の検証です。男女差は小さく、標本によって向きまで変わりました。相手の性別から回避の目盛りは読めません。
この研究が根拠になっている悩み(1件)
- 回避型は、男性に多いのか 弱い
回避の男女差は全体でほぼゼロ(.02)。地域で集めた人では男性がやや高い(.14)が、ネットで集めた人では逆向き(−.06)。
同じ話題で参照している研究
- 恋愛への愛着理論の適用(実証研究・1987)
恋愛関係にも、安定・不安・回避に対応するパターンが観察されることを示した。以後の成人愛着研究の出発点。 - 愛着の4分類モデル(実証研究・1991)
回避には2種類ある。人を必要としない拒絶回避型と、近づきたいが怖い恐れ回避型は、行動は似ていても内側が違う。
書誌情報
Del Giudice, M. (2011). Sex differences in romantic attachment: A meta-analysis. Personality and Social Psychology Bulletin, 37(2), 193–214.