共同的関係と交換的関係
実験・1979年・JPSP
この研究は何をしたか
「相手の必要に応じて与える関係(共同的)」と「与えたぶんの見返りを期待する関係(交換的)」を区別し、同じ行為が関係の型によって逆の効果を持つかを実験した。
何が分かったか
共同的関係では、すぐに見返りを返されると魅力が下がった。交換的関係では逆だった。行為の意味は関係の型に依存する。
読むときの注意
「与えれば好かれる」「借りを作らせろ」のどちらの単純化も、この知見とは合わない。
この研究が置かれている文脈
当時の主流は、人間関係を報酬とコストのやりとりとして説明する立場だった。この研究はその内側から、すべての関係が見返りの計算で動いているわけではないことを示した。以後、共同的関係と交換的関係という区別は、関係研究の基本的な道具として使われています。
この研究が根拠になっている悩み(1件)
- 尽くすと重いと思われるのか そこそこ
「与える」ことの意味は、関係が共同的か交換的かで反転する。
関係する理論
- 共同的関係と交換的関係(社会心理学 / 対人関係の型)
相手の必要に応じて与える関係(共同的)と、与えたぶんの見返りを期待する関係(交換的)を区別する枠組み。
同じ話題で参照している研究
- 相互依存理論(理論書・1959)
投資モデルの「満足度」と「代替の質」はここから直接引き継がれている。
書誌情報
Clark, M. S., & Mills, J. (1979). Interpersonal attraction in exchange and communal relationships. Journal of Personality and Social Psychology, 37(1), 12–24.