逆推論の問題

Reverse inference · 認知神経科学 / 方法論

何を言っている理論か

「この領域が働いたから、この心の働きが起きていた」という向きの推論は、多くの場合成り立たない。

心理学のどこにあるか

脳画像研究が広まった時期に、結果の読み方をめぐって提起された指摘。多くの領域はさまざまな課題で働くため、活動から心の状態を当てるのは難しい、という単純だが強い論点です。

研究の性質と注意

このサイトが脳科学の知見を扱うときの前提です。 恋愛の解説では「脳のここが光る」から気持ちを説明する語り口が頻繁に使われますが、その論法自体に無理があります。脳の話は説明力があるように聞こえるぶん、注意が要ります。

この理論の主要な研究(1本)

  • 逆推論は成り立つのか(方法論批判・2006)
    多くの領域はさまざまな課題で働くため、活動から心の状態を逆向きに当てるのは難しい。推論の確からしさは、その領域がどれだけその働きに特化しているかで決まる。
    Poldrack, R. A. (2006). Can cognitive processes be inferred from neuroimaging data? Trends in Cognitive Sciences, 10(2), 59–63.
恋愛の俗説を、心理学の原典まで遡って確かめています。
根拠の強さを書けない主張は、このサイトでは扱いません。