反芻と落ち込みの長さ

縦断研究・2000年・Journal of Abnormal Psychology

この研究は何をしたか

同じ悩みを繰り返し考え続ける傾向を測り、その後の落ち込みの経過を追跡した。

何が分かったか

考え続ける傾向が強い人ほど、落ち込みが長引き、程度も重かった。考える量が多いことと、問題が解けることは別だった。

読むときの注意

観察研究であり、反芻が落ち込みを招くのか、落ち込みが反芻を招くのかは、これだけでは分けられない。

この研究が置かれている文脈

「同じことばかり考えてしまう」を、性格ではなく区別されたパターンとして扱う枠組みです。真剣さの度合いの話ではない、という点が要点になります。

この研究が根拠になっている悩み(2件)

関係する理論

  • 反芻(臨床心理学 / 抑うつ研究)
    同じ悩みを繰り返し考え続ける傾向。落ち込みが強まることや、新たな発症を予測する要因として測定されている(長引くかどうかは、最初の症状をそろえると予測しなかった)。

同じ話題で参照している研究

  • 拒絶感受性(実験(4研究)・1996)
    拒絶感受性が高い人ほど、そっけない対応などの曖昧な行動に意図的な拒絶を読み取った。本人もパートナーも関係に不満を抱えやすい。
  • 拒絶感受性メタ分析(メタ分析・2023)
    拒絶感受性が高い人ほど、自己評価する魅力度が低く、嫉妬が強く、パートナーからの愛情表現を少なく知覚する傾向があった。
  • 投資モデルのメタ分析(メタ分析・2003)
    満足度・投資量・代替の質はいずれもコミットメントと有意に関連し、合わせて分散のおよそ3分の2を説明した。もっとも強いのは満足度。
  • 恋愛への愛着理論の適用(実証研究・1987)
    恋愛関係にも、安定・不安・回避に対応するパターンが観察されることを示した。以後の成人愛着研究の出発点。
  • 認知-感情処理システム(理論・1995)
    拒絶感受性のような構成概念は、この枠組みの中に位置づけられる。「性格が弱い」ではなく、特定の状況で起動する処理の癖。
  • 愛着の4分類モデル(実証研究・1991)
    回避には2種類ある。人を必要としない拒絶回避型と、近づきたいが怖い恐れ回避型は、行動は似ていても内側が違う。

書誌情報

Nolen-Hoeksema, S. (2000). The role of rumination in depressive disorders and mixed anxiety/depressive symptoms. Journal of Abnormal Psychology, 109(3), 504–511.

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