吊り橋実験の再分析

二次分析・批判的レビュー・2012年・Polish Psychological Bulletin

この研究は何をしたか

Dutton & Aron (1974) と関連実験のデータを分析し直し、方法・理論・解釈の各面での食い違いを整理した。

何が分かったか

強い自律的な覚醒が性的な魅力を高めるのに十分だ、という元の解釈は結果からは支持されない、と結論している。

読むときの注意

原典の全否定ではなく「あの実験はあの結論を支えていない」という指摘。原題では Dutton が Datton と誤植されている。

この研究が根拠になっている悩み(1件)

  • 吊り橋効果は使えるのか 弱い
    原典(Dutton & Aron, 1974)には方法論上の批判が強く、再解析では元の結論が支持されていない。

同じ話題で参照している研究

  • 吊り橋実験(野外実験・1974)
    女性の調査者の場合、吊り橋条件で後日の電話も物語中の性的要素も多かった。男性の調査者では橋による差は出なかった。
  • 吊り橋効果の追試が4回とも失敗(追試(4実験)・1979)
    4つの実験のいずれでも、予測された取り違えの効果は現れなかった。
  • 不安と回避は、関係の別のところに効く(メタ分析(73研究・21,602人)・2012)
    不安も回避も、どちらも関係の質の低さと関連していた。 ただし効き方が違い、回避が高いほど満足・つながりの感覚・支え合いが低い方向に、不安が高いほど衝突が多い方向に強く関連していた。

書誌情報

Szczucka, K. (2012). Attraction at first fright? What Datton & Aron really demonstrated almost 40 years ago. Polish Psychological Bulletin, 43(3), 191–198.

次に読むなら

連絡が途絶えたときに言われる助言を、原典まで遡って全部確かめた記事があります。このサイトと同じ4段階で判定しています。無料部分に、結論の表と、判定の4段階と、探し方の手順を全部出しています。

音信不通のときの助言を、原典まで全部検証した(note)

11月23日20時まで500円(通常2,980円)。

新しい検証は note で出しています。note.com/koinokyori

恋愛の俗説を、心理学の原典まで遡って確かめています。
根拠の強さを書けない主張は、このサイトでは扱いません。