確認要求に相手の感情は反応しなかった
実験(121組・行動符号化)・2020年・Journal of Social and Personal Relationships
この研究は何をしたか
121組(女性とその男性パートナー)に話し合う課題をやってもらい、その様子を録画した。録画を見て、両方の「確認を求める行動」と「感情」を1つずつ符号化している。女性のうつ症状は自己申告。論文はこれを「確認要求が相手にその場で否定的な感情を起こすという仮説を、行動として測った最初の研究」と書いている。
何が分かったか
女性の確認要求のあとの男性の不安は、統計的な有意に届かなかった。それ以外の、確認要求と相手の感情の組み合わせは、どれも確認されなかった。 一方、女性の不安な感情は、そのあとの確認要求を予測した。さらに予想外の結果として、この結びつきはうつ症状が軽い女性のほうが強かった(論文も「予想外」と書いている)。
読むときの注意
「出なかった」は「ない」ではない。121組で1回の話し合いなので、小さな効果を見つけるには足りない可能性がある。話し合いの課題という設定での結果で、日常のやりとりそのものではない。
この研究が置かれている文脈
「確かめると相手が嫌な気持ちになる」という理論の予想は、録画して1つずつ測った研究では出ませんでした。出たのは逆向き、つまり不安が先にあって確認要求が続く、という順番のほうです。
書誌情報
Lord, K. A., Harkness, K. L., Suvak, M. K., & Stewart, J. G. (2020). The affective dynamics of reassurance-seeking in real-time interactions. Journal of Social and Personal Relationships, 37(2), 676–694.